7月にキャンパスのクリ畑で採集したカブトムシの死骸をみると、雄の体サイズと角サイズに大きな変異があることがわかります。 (7月18日撮影)
大きな雄の角の長さは3cmもありますが、小さな雄の角は1cmしかありません。 雄の体サイズの違いは、幼虫時代の餌条件や遺伝で決まるようです。
角の大きな大型の雄は、雌の獲得をめぐる雄同士の闘いで圧倒的に有利です。 一方、角の小さな小型の雄は、翅の面積が体のわりに大きく、飛翔能力に優れており、行動範囲を広げて、雌と出会う確率を高めていると考えられています。 また、大型雄は捕食者に狙われやすく、小型雄の方が長生きする可能性があるとも言われています。 結局、大型雄も小型雄も、それぞれメリットとデメリットがあるので、このような変異が保たれているのでしょう。 (7月16日撮影)
カブトムシが大集合していたコナラの木。 (7月23日撮影)
根元には、多数のカブトムシの死骸が転がっていました。 カブトムシの繁殖の季節も終わりました。 来年の夏には再び、雄同士の熱い闘いが見られることでしょう。 (8月9日撮影)。